社内の仕事に、ちょうどいい道具をつくる。
SaaSに業務を合わせる。
その当たり前を、少し変えてみる。
Cloudflare OSは、AIに自社の仕事を説明すると、必要な画面や業務アプリをつくってくれる環境です。まず小さく試し、使いながら直し、チームで共有できます。
「仕事を説明して、道具をつくる」へ。 Cloudflare OSが目指すのは、会社ごとに使いやすい「Your Company OS」です。
項目を一つ増やしたい。承認の順番を変えたい。部署ごとに見せ方を変えたい。けれど、そのたびに製品を探し直したり、大きな開発を頼んだりするのは大げさです。
Cloudflare OSは、会社専用の業務アプリ工房
チャットで回答をもらう。
その先で、仕事の道具をつくる。
一般的なAIチャットは、質問に答えたり、文章をまとめたりするものです。Cloudflare OSでは、そこから一歩進んで、AIに「この仕事をこうしたい」と伝え、実際に使える小さなアプリをつくらせます。
大事なのは、最初から完璧なシステムを発注することではありません。まず試作品を使い、現場から「ここに項目を追加して」「この順番で見せて」と伝えながら、仕事に合う形へ近づけていくことです。
業務をSaaSに合わせる
似た製品を探し、契約し、設定する。それでも足りない部分は、表計算や個人メモで補う。
道具を業務に合わせる
現場の仕事を説明し、AIに画面と流れをつくらせる。使いながら直し、必要な人に共有する。
Cloudflare OSは、特定の会社がそのまま使う完成済みSaaSではありません。オープンソースとして公開されていて、自社のルールや業務に合わせて「自分たちの会社向け」に育てることを想定しています。
そのため、導入の価値は「Cloudflare OSという製品を買う」ことより、社内の小さな困りごとを、すぐに自分たちの道具へ変えられることにあります。
どんな社内業務を、自作できるのか
大きな基幹システムではなく、
毎日の「ちょっと面倒」から。
Cloudflare OSでつくる小さな業務アプリは、公式の説明では「Gadget(ガジェット)」と呼ばれます。難しく考えず、会社やチームのためのミニアプリだと思えば十分です。
案件ボード
案件、進み具合、次の担当を一画面に
日報・週報
入力をまとめ、チームの変化を見つける
会議準備
必要な資料と確認事項を自動で整理する
既存のSaaSと違うところ
「この部署ではこの順番」「この項目は必須」と、現場の言い方で要望を伝えられる。
実際に触ってみて違和感があれば、画面・入力項目・集計のルールを変えられる。
会社全体の大規模導入ではなく、まず一つのチーム、一つの業務から試せる。
- 話す困っている仕事を説明する
- つくるAIが画面と流れを用意する
- 使う現場で実際に試す
- 直す気づいた点をまた伝える
- 共有するチームの標準へ育てる
つくられた業務アプリは、どう動くのか
技術の役割は、
「つくる・覚える・つなぐ・分ける」。
ここからは少し技術の話です。ただ、コードを書くためではなく、「なぜCloudflare OSが普通のAIチャットやSaaSと違うのか」を知るための説明です。
Cloudflare OSでは、AIがつくったアプリを一つの大きな場所に押し込めません。仕事場、アプリ、データ、外部サービスへの接続を分けて持たせます。これが、業務に合わせて小さなアプリを増やしながら管理できる理由です。
アプリを動かす場所
Cloudflare Workersは、サーバーを一台ずつ用意して管理しなくても、Webアプリの処理を動かせる基盤です。
Cloudflare OSでは、AIがつくった業務アプリを実際に動かす土台になります。
Workers = 業務アプリを動かす実行場所
仕事の状態を覚える場所
Durable Objectsは、アプリが持つ状態やデータを、同じ仕事場にひもづけて覚えておく仕組みです。
「誰が入力したか」「案件が今どの状態か」といった情報を、リクエストごとに消さずに保てます。
Durable Object = 状態を持つ仕事場
アプリごとの個室
Dynamic Workersは、必要なときにコードを読み込んで動かす仕組みです。AIがつくったGadgetを、ほかのアプリと分けて実行できます。
Facetは、そのGadget専用の個室です。専用のSQLite(小さなデータベース)を持ち、ほかの場所のデータを直接読めないようにします。
Facet = Gadgetごとの隔離された部屋
Workspace / 会社の仕事場
├── Agent AIとの相談役
├── Gadget AIがつくった業務アプリ
│ ├── 画面 社員が操作する場所
│ ├── 状態 仕事の進み具合
│ └── 個室DB そのアプリ専用のデータ
└── Gatekeeper 外部サービスへの門番
├── 使える情報の範囲
├── 実行できる操作
└── 操作の記録と人の確認
つまり、Cloudflare OSの技術は、単にAIにコードを書かせるためだけのものではありません。つくったアプリに、データを覚えさせ、必要なサービスだけを使わせ、アプリ同士を分けておくための組み合わせです。
出典: Dynamic Workers / Durable Object Facets / Cloudflare OS 公式GitHub
SaaSがなくなる?
正しくは、選び方が増える
Cloudflare OSは、すべてのSaaSを一気に置き換える魔法ではありません。強いのは、会社ごとのやり方が大切なのに、既製品では少し合わない領域です。
要件を整理 → 製品を探す → 契約する → 仕様に合わせて運用する
業務を説明 → まず試す → 現場で直す → 使える形だけ残す
相性がいい業務、慎重にしたい業務
| 業務 | 相性 | 理由 | 始め方 |
|---|---|---|---|
| 日報・週報・会議準備 | ◎ | 会社やチームごとの型が大きく違う | 個人・チーム用から |
| 表計算で続いている管理 | ◎ | 項目と流れを自社向けに整えやすい | 共有アプリへ |
| 案件・顧客情報の整理 | ○ | 独自の見せ方や次の行動に価値がある | 既存データを残して画面を追加 |
| 勤怠・給与・会計 | △ | 制度や法令への対応が必要 | まずは補助画面に限定 |
| 決済・電子契約 | ×寄り | 失敗したときの影響と証跡の重さが大きい | 連携・確認画面に限定 |
現実的には、既存SaaSをすぐに解約する必要はありません。データを持つ場所や法令対応が必要なサービスは残し、その周りにCloudflare OSで作った入力画面・確認画面・集計画面を足す方法もあります。
自社固有の仕事だけを少しずつ自作できる。そこに、Cloudflare OSの一番わかりやすい価値があります。
技術用語は、仕事の言葉に置き換える
ここまでの仕組みを、さらに短い言葉で整理します。技術者と話すときの共通語として、次の5つだけ覚えておけば十分です。
Workspace
会社やチームの仕事場AIと相談し、つくった業務アプリを置いておく場所。部署やプロジェクトごとの作業スペースだと思えばよい。
Gadget
小さな業務アプリ日報、案件ボード、会議準備など、AIにつくらせた一つひとつの道具。Cloudflare OSの主役。
Blueprint
アプリのひな型つくった業務アプリの設計を、別の人や部署が使えるように配るもの。データではなく、道具の型を共有する。
Gatekeeper
外部サービスの門番Google、GitHub、Slackなどとつなぐときに、どの情報を使うか、何をしてよいかを管理する仕組み。その専用の接続口をBindingと呼びます。
便利さだけでなく、会社で使うための境界がある
ここは技術者向けの細かな話ではなく、利用者にとっての安心材料だけ押さえます。Cloudflare OSでは、AIや業務アプリに最初から会社中の情報を渡す設計にはしません。
このアプリに必要な資料やサービスを決める
決めた範囲だけをアプリに紹介する
AIやアプリが何をしたか確認できる
外部へ変更を加える操作は人が確認する
「会社の全部」を渡さない
案件アプリに必要なのが特定の案件情報だけなら、その範囲だけを使わせる。便利だからといって、最初からすべてのサービスへ自由に触れさせない考え方です。
見せる情報を、業務ごとに決められる。
AIに任せる場所と、人が決める場所を分ける
整理や下書きはAIに任せ、メール送信やデータ変更など、影響のある操作は人が確認する。便利さを止めずに、判断だけ人へ戻す考え方です。
安全性は、AIを信じることではなく、任せる範囲を決めること。
最初は、一つの仕事だけでいい
最初から会社の基幹システムを作り直す必要はありません。「毎週時間を使っている」「表計算やチャットに分散している」「失敗しても元に戻せる」仕事を選びます。
- 01業務を一つ選ぶ半日
まず、困りごとを言葉にする
例は「営業会議の準備に毎週1時間かかる」「日報が人によってばらばら」など。ツール名ではなく、仕事の流れから始める。
- 02小さくつくる数日
必要な画面だけ用意する
入力、一覧、確認など、最初に必要な部分だけをAIにつくらせる。完璧な機能一覧を作らない。
- 03現場で試す1〜2週
実際の仕事で使ってみる
使う人に触ってもらい、抜けている項目や分かりにくい順番を見つける。
- 04共有する並行
チームの道具へ育てる
誰が管理するか、どのデータを使うか、変更するときどう確認するかを決める。
業務を、
既製品に合わせ続けなくていい。
Cloudflare OSの一番の魅力は、難しい技術を使えることではありません。自社にしかない仕事の進め方を、必要な分だけ業務アプリにできることです。
自社固有の項目や流れを、そのまま道具にする。
現場の気づきを、AIとの会話で改善へ変える。
個人の工夫を、チームで使える会社の道具へ育てる。
Cloudflare OSは、SaaSを全部なくすためのものではない。自社の仕事に合うSaaSが見つからない領域を、自分たちの手でちょうどよく作れるようにするための選択肢だ。
まずは、毎週くり返している小さな作業を一つ選ぶ。「この仕事を、こういう画面にしたい」と説明するところから、あなたの会社のOSづくりは始まります。